<今日の写真は友人のカメラマンが撮った朝焼けです>
8月14日にポツダム宣言を受諾し 翌日の15日正午に大東亜戦争
(太平洋戦争)における日本の降伏を国民に伝えた玉音放送があった
終戦の日 8月15日 あらためて平和の尊さを考える日でもあります
多くの犠牲の上に 今日の平和があることを忘れず
私たちに出来ることをして行きましょう
ここに戦争の犠牲となられた「特攻隊」の方の遺書ともいえる
お手紙を掲載いたします 今では考えられない若い年代の方が
最後に綴られた思いと 今の私たちの幸せを考えさせられます
謹啓 御両親様には、相変わらず御壮健にて御暮しのことと
拝察致します。小生もいらい至極元気にて軍務に
精励いたしております。今までの御無沙汰致したことを
お詫び致します。本日をもって私もふたたび特攻隊員に編成され
出撃致します。出撃の寸前の暇をみて一筆走らせています。
この世に生をうけていらい十有余年の間の御礼を申し上げます。
沖縄の敵空母にみごと体当りし、君恩に報ずる覚悟であります。
男子の本懐これにすぎるものが他にありましょうか。
護国の花と立派に散華致します。私は二十歳をもって
君子身命をささげます。
お父さん、お母さん泣かないで、決して泣いてはいやです。
ほめてやって下さい。家内そろって何時までもいつまでも
御幸福に暮して下さい。生前の御礼を申上げます。
私の小使いが少しありますから他人に頼んで御送り致します。
何かの足しにでもして下さい。近所の人々、親族、知人に、
小学校時代の先生によろしく、妹にも......。
後はお願い致します。では靖国へまいります。
四月六日午前十一時記す
神風特別攻撃隊第二御盾隊銀河隊
昭和20年4月7日
海軍一等飛行兵曹 松尾 巧 享年20才
佐賀県出身 乙飛17期